装甲騎兵ボトムズのHG版スコープドッグを購入したので、その簡単な感想などを書き留めておこうとかと思います。
装甲騎兵ボトムズに登場する主力兵器「ATM-09-ST」
本編では開発からすでに20年前後が経過していながらギルガメス軍の主力兵器として大量に生産、消耗され続けた兵器。
アニメ本編でキリコは軍が乗り捨てたり放出したりで民間へと渡ったスコープドッグを改修しながら使うのがお決まりで、破壊されて乗り捨てるのも良くあること。
ゆえに、ロボットアニメのロボットとしては使い捨て感があまりに強く、なぜか思い出すと破壊されているスコープドッグのほうが印象に残ってるような機体です。
僕はロボットアニメに登場する機体では、このスコープドッグが一番好きで、バンダイの1/20のスコープドッグを昔買って集めていました。
そのHG版が発売されるということ大変うれしくて購入したのですが、生産数を抑えているのが災いしたのか、予想以上にスコタコ人気があったのか、店頭販売で確保できたのは一体だけでしたね・・・うん・・・でも、買えただけマシです。
とはいえ、僕は皆様のような素晴らしきモデラーではございませんし、ガンプラ戦争に参加せず今年もドッグ系しか買ってないです。いや普通はガンプラのほうが人は買うんで、僕のほうが変なんですけど。
それに、発売前に写真を見る限り、そこまで期待しないで、あくまでHGって感じなんだろうなーと思っていたし、wave版もある(長らくwaveにお世話になっている)
つまり、なかスゴイものが来るとは思ってない。
でもバンダイからボトムズグッズが出るから買おう!という最低野郎なファン意識。
なので、プラモデルとしての良さとか悪さみたいなところはちょっとウトいので、あくまでスコタコとしての良さしかわからぬ男。
というわけで、定価で買えただけ良しとし、結構ハードル下げめの目線で数カ月ぶりのプラモデルを作りはじめたのですが、完成してみると値段以上に満足感があるキットなのが嬉しかったですね。
テレビアニメ版のスコープドッグを意識したプラモデル
![](https://www.saiteiyarounosfsekai.site/wp-content/uploads/2023/11/IMG_4606-1-768x1024.jpg)
というわけで出来たのがこちらのスコープドッグ。
溝やラインなど各所が初代TVアニメ版のスコープドッグを再現していて良いですね。
恐らく設定資料にあるテレビ版のスコタコを元にしていると思われますし、アニメのスコープドッグでいえば中盤以降のシュっとした感じになっております。
(アニメ内のスコタコは最初のころは台形のズングリムックリボディなことが多かったが、だんだんスッキリしてくる)
ちなみに肩のランナーが一つだけ別になってるので、最初っからランナー塗装で赤い肩にして、レッドショルダー仕様にすることが可能になってます。
ちなみにコクピット無し、ターンピックもございませんの節約志向。
ちょっとまて、コクピットが無いのは仕方ないとしても、新作でターンピックが無いのはさすがにどーなんですかね!とか思って、最初買うのすら躊躇しましたが、そのあたりはHGと値段で諦めましたし、このサイズだとまぁターンピック無しは他所様もそうです(でも付けて欲しかった)
なお、コクピットはプレバンの拡張パーツセットを買うと設置可能。ただし初回は予約しようとしたら売り切れでした、このショルダー野郎共め!
しかし、お値段3000円以下なので仕方なき事でしょう。けど高くてもいいから最初からコクピット付きのモデルを出してくれても良い気もする。あとターンピックも付けてほしい。いやでもそれだとHGじゃなくなるのか・・・
とはいえ、もしこれが沢山売ってくれるようになれば、コクピットは要らないからジオラマ用に本体を沢山欲しいです!という需要も考えられる・・・というか僕がほしい・・・けれど40周年の微妙な限定感を醸し出しているので、量産してくれるのか不安・・・いや量産すべきですよ、なんせ量産機中の量産機がスコープドッグなんですから!
![](http://www.saiteiyarounosfsekai.site/wp-content/uploads/2023/11/IMG_4572-1024x768.jpg)
とはいえ、一体買えばある程度は満足してしまうのが、この降着ポーズが取れてしまうせい。
やはり降着ポーズは落ち着きます、これが出来るだけで得られる満足感がスコープドッグにはある。そして、地面に落下した時にこの膝で衝撃を吸収することもできるのですから、そりゃ安心感の塊ですよ。
しかし、やはり降着ポーズをご存知無い方もいるらしく「このポーズはなんだ」といいつつHGを作る人もいるでしょう。わかります。僕も初めてアニメでこのポーズを見た時「なんだこれは!」を思ったもんですよ、ええ。
といった感じで、HGのスコープドッグは可動域がえらい広く、グリングリン動きます。
おまけに斜めの姿勢で自立できたりするんで、躍動感あるローラーダッシュポーズが可能。
そのあたりは公式のページを張っておきますので、美しきプロの写真でご確認のほどを。
![](https://www.saiteiyarounosfsekai.site/wp-content/uploads/cocoon-resources/blog-card-cache/ad8a80437da63b8a6fdc9bc9b03c84f0.png)
一方の素人の僕は、降着姿勢のままダブルアームパンチを繰り出してりして遊んでいるので、まるで皆様の参考になるような写真は撮れていません。むしろ完成でウカれてしまい、カワイイスコタコ写真ばかりを撮っておりました。
![](https://www.saiteiyarounosfsekai.site/wp-content/uploads/2023/11/IMG_4579-1024x768.jpg)
なんせ、スコタコはカッコイイだけでなく、ひたすらカワイイのです。
タコの愛称が付いてしまった原因の丸い頭をはじめ、各部がシャープではなく、どちらかといえばズングリした感じなのが最高に好きなところ。
特に本作はボディがズングリしている原作再現度合いがカワイイところ。
ゆえにプラモのパチ組が終わったらテンションが上がってしまい、変なポーズの写真ばっかり撮ってしまいました。
![](https://www.saiteiyarounosfsekai.site/wp-content/uploads/2023/11/IMG_4580-1-1024x768.jpg)
こちらが誕生の喜びをバンザイ・アームパンチで表現するスコタコ。
やはりウェザリングが似合うスコタコといえど、戦場に送られる前は綺麗なピカピカ時代があったはず。ウブなスコタコ、なんてカワイイのだ。
しかし、このあと戦場で幾多の修羅場を抜け、殺伐とした兵器の顔になるのは必然。
![](https://www.saiteiyarounosfsekai.site/wp-content/uploads/2023/11/IMG_4586.jpg)
そして、いずれ戦場で朽ちるのがスコタコ。
なんか迫力あるポーズで倒されるところを戦場カメラマンに撮影され、その写真がギルガメス・ピューリッツアー賞を取ったりすることがあるかもしれません。
![](https://www.saiteiyarounosfsekai.site/wp-content/uploads/2023/11/IMG_4588-1-768x1024.jpg)
そして戦いに飽きるスコタコ。
というか、このスコタコ、生まれた時からすでに戦いに飽きている気がしてならない。
いや、そりゃそうか。
アニメ誕生から40年間も終わらぬ戦いを続け、アストラギウス歴においては30年程は現役で戦地に送り込まれた機体ですから、そりゃ当然。飽きて当然。飽きなきゃアノ歌詞もウソってもんですはい。
というわけで、カッコヨクもカワイイロボットであるスコタコは、買ってそのまま飾っておくだけでも十分癒し効果を発揮することをお伝えできれば幸いです。
そう、疲れた大人こそスコープドッグですよ。
HGスコープドッグの良いところは肩
さて、大したモデラーではない僕としてはキットとしての良し悪しみたいなのは良くわからないのですが、少なくとも作りやすいのは実感したところ。めちゃくちゃ出来るの速いです。
改造ポイントとしては、足の付け根の関節がちょっとデザインがダサイ気もするので消すのもあり。肩のパーツがとれやすいところも修正したい。それと、ボディが大きいのは原作らしくて好きですが、その分側面の反りがもっと内側に入って良い気もするので削りたい。あと一番気になったのが腕が短いことで、肩アーマーの下を長くしたい。足も少し短いほうが原作に合わせられるので、ここも改造したいなとは思う所もある。
つまり、プロポーションというか、デティールはやはりwave版のほうが良い気がするというか、こっちはうずっとwaveのドッグ系ばっか作ってるので、もはやアッチのスコタコが染み付いてるんですね。
そしてノンスケール。WAVEの1/35よりちょっとデカいですね。
でも股の間の狭さとかは良い感じ(バンダイの1/20が広すぎたから)そもそもHGで降着ポーズも取れれて、今まで不可能だったポーズが出来たり、可動域がめちゃ広&足首まで動く上に、腹部が上下に可動するので斜め姿勢で自立出来る高いバランス性能を発揮・・・などなど、素晴らしいポイントがあまりに多く、文句を言ったところでプラス要素があまりに巨大。これは結構な人が総合的には大満足だったのではないでしょうか?
ついでに遊んでたらターレットレンズが取れてしまいガチなのは毎度ですが、このキットはさらに取れやすい気もするので、ここは無くさないように飾る時は裏からテープで軽く固定しても良いかもしれません。
で、お気に入りなのは
ひたすら肩幅を狭く、さらに落とすことができる点。
![](http://www.saiteiyarounosfsekai.site/wp-content/uploads/2023/11/1-1.png)
というか、肩の高さとか、広さとか向きを自由に変えれるところですね。
で、僕はちょと肩を落としつつ、肩幅を狭めにして飾ってます。
いやなんで肩幅狭いのが気に入ってんの?なんかカッコワルイじゃん!
頭デカく見えてバランス悪いじゃん!
って思うかもしれないのですが、ここはアニメファン的に嬉しいことなのです。
スコープドッグは肩が一番好き
設定資料にあるスコープドッグとアニメで作画されているスコープドッグはかなり別物です。
とくに初期のコロはボディも台形具合がスゴイうえ、左右の反りなんかもグーンと内側に入っています。
そして肩幅が狭く、普通の高さで、肩とボディとの隙間が無い。
というか、隙間がまったくなくて溶接してるんじゃないか?って時も多い位でして、他の部分はスルーできるのに、この肩の違いだけは気になってしまっていたのです。
![](https://www.saiteiyarounosfsekai.site/wp-content/uploads/2023/11/m11931497644_1-1-edited.jpg)
資料ではこの通り、肩とボディの隙間がありますし、肩幅もしっかりあるように見えるんですが、アニメになると・・・
![](https://www.saiteiyarounosfsekai.site/wp-content/uploads/2023/11/1eef0158bdc7537044aa71a0133f4a3a.png)
はい、コニン機なんか肩が完全に繋がってゴックみたいになっちゃってます。
おまけに肩幅も狭いうえ、頭めっちゃデカいです。
これは極端な作画の乱れの例ですが、とくに肩とボディの隙間が無い点だけは、テレビ版のスコープドッグのほとんどに言える。ついでに肩も水平気味なことが多いです。
しかし、これがプラモデルになると、まず肩とボディの隙間が出る。
というか、そもそも物理的問題として、肩とボディの隙間がある程度ないと腕が動かないのです。
つまり、隙間がなくても腕が動くアニメの方がおかしいのであって、実際はプラモのほうが正しい。
これはいろんなロボットアニメでも言えることなんですが、それが顕著なのがスコープドッグ。
なぜなら、このカッコイイミリミリした肩のアーマーは腕を動かすには小さく、狭く、可動域を全力で邪魔する形ゆえに、肩とボディの隙間は他のロボより長く取る必要があるのです。
なので、ちゃんと設定資料にある通り・・・いや、それ以上の隙間を作らないと可動域が極端に狭いスコープドッグになってしまう。
なのでWAVE版のスコタコの肩の隙間は可動域を得るための最適さがあり、あとはユーザーが可動域を犠牲にしていいなら、肩幅ツメてくださいキットなわけです。それに版権元でもないですから、独自性みたいなのが出てるWAVE版の肩はカッコイイと僕は思うのです。
しかし、版権元のバンダイはやはり原作アニメに寄せる責任みたいなものもあってか、少しでも隙間を減らしつつも可動域を確保すべく、イカついイカリ肩になっているのがバンダイの1/20。
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この肩はかなり隙間が狭くて良いんです。
肩の中に引き出し式のジョイントも入っているので、可動域も確保しつつ、腕をのばしてヘビィマシンガンも両手で構えられる優れもの・・・ただし、イカリ肩。やたら強そうに見える。
でもって、同じ1/20のペールゼン・ファイルズ版
![](https://www.saiteiyarounosfsekai.site/wp-content/uploads/2023/11/71ufYT0ZPeL-1-786x1024.jpg)
おぼろげな記憶ながら、たしかこちらのモデルで肩の取り付け位置が少しだけ下がったはずです。
(テレビアニメ版ではないですが)
たしか、こちらで肩が下がった理由は、結局みんな肩を改造していたらしく、それを公式さんが汲み取って最初から下げられるようにしてくれた的な解釈もありにけり。
というわけで、やっぱり僕もこっそりとアニメの肩を再現したかった。
あの肩幅狭くて、肩もそんな上がってないスコタコを。
なにせスコタコで一番気に入ってるのがこの肩なので、どーにかアニメのスコタコみたいにしようと毎度イジイジしてたのです。
(初代タカラ・スコタコの肩幅が尋常じゃ無かったこともあり、一部の原作ファンはずっと肩幅を狭めたり下げたりしている気がする)
さらに、今回はテレビアニメ版のライン無し肩の初のプラモ化。
とくれば、そりゃアニメのスコタコの肩の隙間の無さや肩の高さを再現したくて仕方ない。
けどスケール小さいし、肩に引き出しジョイントは入るのかなぁ・・・
と思ったら、ガンプラで培った内蔵式の引き出しジョイント機構が搭載され、自由に肩幅を変えれるばかりか、高さも調整できる
おまけに引き出しがボディ内部に組み込んであるので、肩幅を極端に狭くできる!なるほどその手があったか!
そして、肩幅せまくして水平肩にしても、腕がぐんぐん動く!可動域が犠牲になってない!
つまり、アニメ版の再現を可能にしてくれた・・・。わかっていたのかバンダイ。僕がこっそりスコタコの肩を気にし続けてきたことを。
![](https://www.saiteiyarounosfsekai.site/wp-content/uploads/2023/11/3-1.png)
そしてついに、肩を下げつつ、ボディとがっちりアーマーがくっついたスコタコが現れました。
このスケールでようやくコレが出来る!そしてアニメでよくみるスコタコだ!肩を溶接されたスコタコだ!
![](https://www.saiteiyarounosfsekai.site/wp-content/uploads/2023/11/IMG_4607-1-768x1024.jpg)
さらに、肩の微妙な上下も出来るので、アニメの作画に近いラインになるのがファンとしては大変うれしいところ。
![](http://www.saiteiyarounosfsekai.site/wp-content/uploads/2023/11/a4f5f7151568620ed9c3f157a547a72a.png)
そのせいで、原作初期のバトリングでキリコが乗るスコープドッグの、あの変な角度の肩まで再現できてしまう!うん!どうでもいいんだけど!やりたかったんだから仕方ない!
とまぁ肩の角度だけでひたすら遊べてしまう恐ろしきスコープドッグHG
これは制作している人は狙ってやったのか、たまたまた引き出し機構つけたらこうなったのか?
わかりませんが、ずっと原作とプラモの肩の違い問題に悩まされてきたオタクとしては、まさに画期的な肩だと思わずにはいらません。
あと肩をボディにくっつけつけて下げると、若干腕が長く見える効果も産み、より原作らしくなるという・・・
これでアニメのいろんなスコープドッグの肩を再現できる・・・おおバンダイよ!はよ1/20再販しろとか言ってごめんなさい!
あとはしばらく生まれたてのスコタコを眺めて楽しんだあと、塗装などをしていこうかと思います。
できれば数を揃えたいところですが、これ一体しか手に入らなかったらどうしようと思う所。
そしてお世話になっているwaveからはいよいよ1/24のスコタコが発売されるのですが、このHGでスコタコにはまった人がそっちも買うという流れが出来るのも面白いですね。
まぁ、なんにせよ買えてよかったと思ったプラモデルでした。